人間活動日記

はやく人間になりた~い!

生きてるだけで、罪。

 本日市役所に行ってきた。週明けから向かう職場に住民票を提出しなければならないため、それを取りに行ったのである。ついでに、移してない住民票も移して来い(意訳)と言われたので、それも行おうと思って行った。

 本当は銀行口座も開設したかったのだが、私の唯一の身分証明書であるパスポートが引っ越しのごたごたでどこかに行ってしまい(なぜ?)、おまけにだらだらしていたら時間がギリギリになって間に合わなかったのだ。自業自得である。ガハハ。

 とはいえ、私は役所というものが本当に苦手だ。というかニート期間があったりなんだりで国保や年金の振り込みが滞った後、「すみません…」とお伺いを立てるために向かうイメージが一番強いからだと思うのだが。まともな人間じゃなくてすみません。

 しかし大人になって思うのは、なんでただ生きてるだけでこんなに支払うものが多いんじゃということ。私は前職がフリーランスという立場だったので、国保と年金には本当に苦しめられた。いや年金はその前ぐらいから苦しんでるけど…。病院にだって全然行ってないのにな。私は結構自分の身体に無頓着なので、ここ数年ぐらい生理不順だけど気にせず生きています。行けよって話なんですけどね。

 もちろん、これらを支払うことで現在のシステムやらなんかが成り立っているのだろう。ただ一方で年金なんかは、いざその時になってもらえるのか不安な毎日が続いている。今支払っている年金は「未来の自分」のためじゃなく、「現在の老人」のためなんだろうなあ…。恩恵がないもの、実体のないものに支払って消えてゆくお金のことを思うと、詐欺だとかマルチ商法だとかと年金というものはどこに差があるのだろうと考えてしまう。

 ちょうど書店で働いている時代、マルチ商法に誘われたことがあった。誘ってきたのは、高校の友人だった。

 私は少なくとも仲の良い友人だと思っていたし、ビジネスの話だとしか言われなかった(のと私がとんでもなくボケていた)ので、「起業でもしたいのかな~その相談かな~」などとぼんやり考えていた。当時書店の仕事が終わるのが23時ほどで、その日彼は深夜からなら…というので、まあこいつのためなら深夜からでも時間を空けてやるか、と勇んで待ち合わせたのであった。

 雲行きが怪しくなったのは待ち合わせで合流した車の中、「先輩に会ってほしいんだよね」と言われたときのことだ。ひょっとして、と思い、「そういえば私言い忘れてたんだけど、起業(?)するにあたってまず幾らお金を出してほしい、みたいな話なら無理だからね」と釘を刺しておいた。彼はただ笑って黙った。もちろんそれは何も言えなかったからだろうと気づいたし、その後ファミレスで合流した先輩とやらに「やっぱりな」と感じたのであった。

 もちろんその話は眠い頭でうんうんと聞き(深夜3時ぐらいだったので)、わりとその場で答えをせがまれたが「眠すぎて何も考えられないのでまた今度」と返事を流し帰路についた。答えなど決まっていたが、ねばられるのも面倒だったからだ。友人と二人きりになったタイミングで「私はやらないと思うよ」と告げたし、その後LINEで念押しのような誘いをされたが、それも断った。「ただこれを広めるだけで、この人(トップ?)がすごいって言ってるだけでお金が入るのに」と言われ、マルチがどうのこうのというよりも、その考えが私には合わなかったのだ。

 アフィリエイトなんかも私はピンとこないのだけれど、他人の功績を「えらーい!すごーい!天才ー!」と褒めて頂戴するお金って、何がいいのだろう? 私は批評家の類もけっこううさんくせーなと思っているので、プロの批評家(←この時点でうさんくさい)よりも、趣味でやっているブログの記事なんかを読むほうが好きだ。もっとも、知らないだけでアフィリエイトになってるブログもあるんだろうが、それだけの文章を読ませてもらったなら許容の範囲だろう。実際、映画『キングスマン』に激ハマりした時にブログを巡っていたら、大学時代所属していた映画研究会の先輩がやっているブログに行き当たり、さらにはさまざまな雑誌やら何やらでコラムのコーナーを持っていたりして、その「好き」のエネルギーに感動したものだ。プロの批評家ってまあおしなべてそういう人たちのことを言うのかもしれんが、プロと肩書がついたあたりでまず批判から入るようなタイプも多いので、やっぱりうさんくせ~と思うんだよな。ま、これも批判から入っておりますが…。

 私はぐうたらでなまけもので、働かずに済むなら一生寝て漫画と映画とドラマとアニメを見て過ごしていたい・そしてそうしろと言われたら出来てしまう人間だ。宝くじを買ったことだってある。だけど一方で、そういった虎の威を借る狐みたいな方法には興味が湧かないのは、どうしようもない人間である私の唯一の美点だとも思う。

 そんなぐうたらでなまけものな私だから、言う。日本年金機構よ。いや、国よ。えらいと言われている人々よ。私たちが支払う年金は、どうか「現在の老人」へのお布施ではなく、「未来のわたし」への貯金にさせてくれ。NHKから私たちを守るとかのたまう前に、その辺のことをしっかりしてください。頼むぜ。私、定年しても本読み続けたいし、書店を経験した以上、本は買うものと決めているんだよ。

 真面目な話になっちまったな。おならぷう。